モンゴル旅行記 前日譚

半年近く前に行ったモンゴル旅行での体験があまりに鮮烈で、今でもたまに写真を見返したりする。

生まれて初めての連続だった鮮烈な思い出をいつまでも脳みそのキャッシュに残していては、あまりにも「現実」すぎる日常生活の動作なんて気だるくてしょうがないぞ、、、ということで、やっと重い腰を上げて、旅行記なんて書いてみようと思い立った。

 

 

前日譚

正月に地元に帰った。文字にするとなんてことはないが、友人の少ない自分にとっては帰る理由もそう多くはなく、帰るのは2年ぶりだった。

 

しかも帰るぞと腹を括ったのは帰省する3日ほど前だったのだから笑える。自分含め4人が所属する高校同期のグループラインで1人が「帰省する?」と声をかけ、他2人が応じた。それを見た自分は、自分にも帰省する理由ができたのを待ってましたと言わんばかりに帰省を決めた。

 

友人が少ないと言っておきながらちゃっかりグループラインには所属しているじゃないかと言われそうだが、所属しているグループに帰属意識を持てない人間こそが本当のどうしようもないマンであるという説を自分は唱えたい。いたって本気です。

ちなみにあまりに急だったため飛行機はすでに席がなく、社会人なのに惨めに激せま夜行バスだった。まあ車内でファーストラブ全話見れたからいいんだけどね。

 

 

そんなこんなで正月に集まって飲み始めて、いつしか話題はある1人が始めたという乗馬の話になった。

 

 

乗馬て。

 

 

八王子に暮らすその友人は、休日やることがないので成田空港近くの乗馬クラブにひとりで通っているという。どんだけ遠いんだよ。しかもひとりかよ。でも、そいつにとっては当たり前であろう「やりたいと思ったからやってみる」ということが、昔から何事も冷やかすばかりで行動出来なかった自分にとっては内心羨ましく感じられて、茶々入れながらもいろいろ質問してた記憶がある。

 

そうこうしていると調子づいた1人がつぶやく。

 

「草原行きたくない?草原で馬、のってみたくない?」

 

いいな、楽しそうだなと羨ましく話を聞いていた自分はこの言葉に天啓に打たれた。

 

小さい頃からいろいろあって抑圧的な生活を送ってきたという自意識を持っている自分は、海外旅行というごくごくありふれたレジャーでさえ選択できなくなっていたことにようやく気づいた。

 

 

そうじゃん。自分もできんじゃん。行けんじゃん!どこでも!モンゴルでも!ということで、数回のおたのしみMTGと乗馬クラブでの乗馬練習、現地のエージェントとのプランのすり合わせを経て、ついにその日がやってくる🐴🐎